激動する世界金融と政党政治の混乱

20世紀後半、既に四半世紀前の1989年にベルリンの壁が崩れて以降、共産主義の政党が支配する東側の共産圏の国々の体制が崩壊しました。
すなわち東西冷戦の終結です。
これは一見、世界に平和が訪れたように見えます。
実際、米ソを中心とする大国間の核戦争の脅威は去りました。
しかし、中東世界を中心に小さな国や宗教勢力の争いやテロが頻繁に発生するようになり、世界は新たな混乱の時代へと移行しました。

一方、イデオロギー的な大国間の対立は世界の貿易と金融の流通を活発化させ、所謂グローバリゼーションと呼ばれる時代へ変わって行きました。
世界の自由貿易を促進するWTO(世界貿易機構)が設立され、インターネットの商用利用が始まり、世界的な金融の自由化が行われ、日本でも1990年代末に橋本内閣による金融ビッグバンが断行されました。

こうした資本主義か社会主義かという二項対立の消失は世界各国の政党政治にも大きな影響を与え、政治や政党自体に大きな混乱を招いています。
アメリカやイギリスでも民主党や労働党がリベラル、共和党や保守党が保守主義とは言えなくなってきたからです。
これは日本でも同じで自民党が保守、民主党や公明党がリベラルとは言えなくなったのは周知のことです。

実際、1990年代にアメリカやイギリスでグローバリゼーションに適応するため新自由主義、新保守主義的政策を強く推し進めてきたのはクリントンのアメリカ民主党でありブレアのイギリス労働党というリベラル政党でした。
日本でも金融ビッグバンや構造改革を断行したのは保守を標榜する政党の自由民主党です。
日米英、いずれの国でも政党間のイデオロギー的理念の違いはほぼ無くなりました。
社会保障を守りながら如何にグローバル化に対応するか、金融政策を中心とする政策の中身の違いが政党を判断するメルクマールになった時代になっています。

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